『つなぎ融資』とは??
注文住宅を買う上での大きなハードルは、住宅ローンの『つなぎ融資』です。
マンションや建て売りの場合、基本出来ているものを買うので、銀行からお金を借りて、売主に支払えば決済終了です。
注文住宅は土地の売主と工務店に複数回お金を支払うタイミングがあります。
『つなぎ融資』という手法を使ってお金を借り、支払うことが出来ます。
注文住宅の場合、大きく4回お金を支払うタイミングがあります。
工務店によっては着工金が不要のところもあります。
1. 土地の決済
2. 着工金
3. 中間金
4. 完成時の残金決済
しかしながら、融資を受けられるのは基本、完成時です。
完成時に銀行からお金を借りられるので、土地・着工金・中間金のタイミングでは融資は受けられません。
仮に1億円のローンを借りるとします。
一方で支払わなければならないタイミングで以下の金額を支払うとします。
①土地の決済 :1月末に6000万円
②工務店への中間金:4月末に2500万円
③工務店への残金 :6月末に1500万円
土地の決済と工務店に中間金を支払わなければなりません。
そこで、つなぎ融資の出番です。
簡単にいうと、
追加の利息を払って、必要なお金を①と②のタイミングで先行して借りる、というものです。
先の例でいくと、
①土地代 6000万円 前倒し
②中間金 2500万円 前倒し
で借りることになります。
ただし銀行も商売です。
金利が住宅ローンの金利と比較するとつなぎ融資の金利は高いです。
およそ2~4%が目安ですが、2%で借りられたとします。
利息がいくらになるか見てみましょう。
①土地代の利息:
(6000万円*2%)*150/365≒49.3万円
②中間金の利息:
(2500万円*2%)* 60/365≒6.6万円
それぞれ①では49.3万円②では6.6万円の利息を払えばお金を借りられます。
また利息以外にも事務手数料や振込み手数料などが発生します。
つなぎ融資の注意点
金利が高い
住宅ローンが最低0.4%台の金利に対して、つなぎ融資の金利は2~4%です。
先の例では土地代5ヶ月間借りるだけで利息が50万円近く行ってしまいます。
利息以外の手数料がかかる
つなぎ融資のために以下のような諸費用が発生します。
・事務手数料
・振込み手数料
・収入印紙代
もし完成ギリギリのタイミングで本融資実行を設定してしまった場合、工期が遅れて
本融資が遅れる場合に追加の手続きや利息が発生してしまいます。
余計な費用を発生させないために、なるべく余裕をもって設定することをおすすめします。
逆に本融資が早まった場合は、利息額は減ります。
つなぎ融資に対応していない金融機関がある
金融機関によってはつなぎ融資を実施していないところもあります。
しかし、つなぎ融資のみでは借りられません。
必ず金融機関がつなぎ融資の対応をしているか事前に確認した上でローンの審査をするようにしましょう。